【読書録】EQ~心の知能指数~ダニエルゴールマン著

【タイトル】:EQ~心の知能指数~ダニエルゴールマン著

【著者】:ダニエル・ゴールマン

【翻訳】:土屋京子

【発売年】:1996年

【解説】

日々生じる感情の動き(=情動)に向き合い、どう対処すればベストな行動をとることができるのかを科学的に解明した本。


第一部では情動をつかさどる脳の動きを解説し、なぜ理性を情動が凌駕してしまうのか?また、なぜあとから後悔するような行動をとってしまうのか?それを抑えるにはどうすればよいのか?が説明されている。併せて、子供時代に行うべき情動教育についても神経学的データから述べられている。


第二部では情動に対して行動をコントロールする力「情動の知性」が持って生まれたものなのかを検証し、「情動の知性」=「心の知能指数(EQ)」と定義する。

「情動の知性」とは他人の気持ちを読み取る能力や、人間関係を円滑に処理する能力、「然るべき事柄について、然るべき人々に対して、さらにまた然るべき仕方において、然るべきときに、然るべき間だけ怒る」・・・Byアリストテレス


第三部では

EQが人生にどれほどの格差を与えるかを考察する。

例えばEQが高い人は大切な人間関係をうまく育てることができ、EQが低い人はだめにしてしまう。労働の形が急激に変化している時代においてもEQの有無が職場での成功・失敗を分ける要素にもなっている。

また、情動は遺伝的に配合が決まっているが、脳の神経回路は並外れた柔軟性を持っているため、教育によって気質が変えられることを述べている。


第四部では

子供時代の家庭や学校における情動学習が情動回路を作り出し、EQを決定するプロセスについて考察を行う。幼年期から思春期における体験や学習の結果が人生におけるEQの能力を決定する時期であることが述べられている。


第五部では

先進的な学校でどのように情動教育を行っているか、様々な例を用いて紹介する。

長く支配してきた偏差値教育とは違い、数値化が難しいEQに対して教育者がどのように

アプローチをしているかを学ぶことができる。

【所感】

いつも本を買うときはブックオフで少しでも目を引いたものを5冊くらいまとめ買いしていますが、この本は「EQ」という言葉が目についたので、買ってみました!(200円)

以前、元SONY㈱社長の平井さんの講話を生配信で聞く機会があり、

平井さんが口酸っぱくおっしゃっていたEQの重要性が頭に残っていたため、

今回のタイミングでじっくりと読み、咀嚼できたことは非常に有意義でした。

特に、第二部で述べられている「EQ」の定義は家のトイレの壁に貼っておきたいくらい重要なことが書かれていました。


1 自分自身の情動を知る

2 感情を制御する

3 自分を動機づける

4 他人の感情を認識する

5 人間関係をうまく処理する


・・・なかなか実践できてないですねぇ。笑

ただ、足るを知ることからスタートだと思いますので、

皆様も一緒に身に着けていきましょー!!


では今回はここらへんで。